HUIONの11.6インチ液タブ、Kamvas 12の開封レビュー。液タブの中では最小サイズだけれどサイズ感はどう?HUION Kamvas 12の描き心地、ペン先と描画位置の視差、セットアップ方法などを動画も含めてまとめてご紹介する。
HUION Kamvas 12 開封レビュー
HUION Kamvas 12は中国深センの液タブメーカーHUIONから発売されている11.6インチの液タブ。今回メーカーから貸し出してもらえたので、開封して描き心地、他製品との違いをレビューしていく。まずはHUION Kamvas 12のスペックをざっくりとまとめる。
- 液晶11.6インチ、解像度フルHD
- 視差が改善されたフルラミネーションディスプレイ
- 筆圧8192レベル、傾き検知±60度のペン(PW517)
- ショートカットキーは8個のボタンタイプのみ
- USB-C一本での接続が可能
- 場合によってはケーブル類を買い足す必要あり
価格は執筆時点で23,499円。定期的にセールもあるので要チェックだ。楽天やAmazonでの価格はこちらからご覧いただける。
HUIONが販売している液タブの中では最小サイズ。サイズ感もレビューしていくけれど、大きさが物足りなければ他サイズ展開のものを選ぶこともできる。
例えば、Kamvas 16(2021)、Kamvas 22Plus、Kamvas Pro24などなど。(数字は液晶サイズ)
興味のある方は上部の製品名のリンクからそれぞれの製品のレビューをご覧いただける。
ではここからHUION Kamvas 12の開封レビュー。
HUION Kamvas 12の付属品|ケーブル類で注意が必要
まずは梱包箱。輸送中の破損が心配だけれど、しっかりした作りの梱包で安心。
梱包されている付属品の一覧がこちら。
液タブ本体、ペン、ペン立て(ペン芯10本内蔵)、3in1ケーブル、電源延長ケーブル、クリーニングクロス。これに加えてスタンドと、2本指グローブも入っている。
注意が必要なのはケーブル類。入っているのはこれだけ。
Kamvas 12の電源供給は基本的にパソコンからのUSBからできるので、電源アダプタは付属されていない。ということでこの梱包内容でできる接続方法がこちら。
3in1ケーブルを使ってパソコンと接続する方法。
でも、もしパソコンにUSB-Cポートがあれば、USB-C一本での接続も可能。パソコン側も一本で接続はかなりシンプルになるのでおすすめ。図解するとこうなる。
図では電源供給用に別売の電源アダプタ to USB-Cも使っているけれど、電源供給対応のUSB-Cポートのあるパソコンならこれも不要。パソコンからのUSB-C一本で完結できる。
その場合は、別売でUSB-C to USB-Cのケーブルを買い足す必要があるのでご注意を。
付属ペンはPW517|ペン先の沈み込みの深さが改善
HUION液タブのペンは沈み込みが深すぎて使いづいらいと言うレビューが多かった。そこでメーカーも対応してPW517という新型のペンを開発。沈み込みがこれまでよりもだいぶん浅くなった。動画がこちら。
#HUION 液タブの新しいペン(PW517)はペン先の沈み込みの深さが改善されたようなので検証。
Kamvas12,Kamvas13,Kamvas16(2021),Kamvas22Plus,KamvasPro24などに搭載されています。 pic.twitter.com/vuOQ30Eu0y
— Pentablet Club|ペンタブ・液タブ専門メディア (@PentabletClub) January 9, 2021
使っていても沈み込みの深さが浅くなったのを感じられるし、描画している時のペン芯の揺らぎが少なくなった印象だ。
液タブ本体のカラーリングも注目で、ブラックとオレンジの2種類のラインナップ。
発色の良いオレンジで可愛らしい印象。正直本体裏側なので普段はほとんど見えないけれど、持ち運べるサイズ間なのでデザインにもこだわりたい方におすすめ。
では実際に描いてみよう。
HUION液タブKamvas12 の描き心地レビュー
実際使ってみてのサイズ感がこちら。
11.6インチなのでかなりコンパクトに収まっている。使っているのはClipStudio Paint Pro。
ペンの太さやレイヤーなどの編集を開くとキャンパスはさらに小さくなる。手首で小さく描くタイプであれば問題ないけれど、キャンパスを大きく開いて使いたいユーザーにとっては手狭に感じそうだ。
本体左側にあるファンクションキーも活用したい。
ボタンは合計8個。カチカチとクリック感のあるボタン。真ん中2個の形状が違うので見なくても感覚で押し分けられる。
ただ最近の液タブによくある、くるくる回すダイヤルタイプのものや、指を滑らせて使うトラックパッドタイプのものはない。ファンクションキーに強いこだわりがある方はほか機種を検討するか、左手デバイスの導入を検討しよう。
HUION液タブの視差をチェック
Kamvas 12はフルラミネーションディスプレイを搭載しているのでペン先と描画位置の視差が大幅に改善されている。しかも液晶サイズが小さいのでディスプレイガラスを薄く視差が生まれにくい。
画像でわかる通り視差はほぼ感じない。大型の22インチクラスの液タブと比較するとその差は歴然。液タブの端の方での視差はこのくらい。
中央と比べると若干の視差がある。ただ画面の端でのズレはどの液タブでも見られるものなので許容範囲。端っこで絵を書くこともないしね。
Kamvas12の描き心地動画レビュー
実際に描いている様子をYoutubeにアップしている。Pentablet.ClubのYoutubeチャンネルもぜひFollowを!
➡️Pentablet.Club YoutubeチャンネルでHUION Kamvas12のレビュー動画を見る!
HUION Kamvas 12をレビューして感じた良かったこととイマイチなこと
実際にしばらく使ってみて良かったことと、イマイチなところもいくつかあったのでシェアする。
まず良かったのはペン先と描画位置の視差が本当に少なかったこと。
ディスプレイガラスの厚みが原因で生まれる画面縦の視差が非常に少ない。iPadにも匹敵するクラスの視差の少なさは使い心地に直接影響してくるメリットだった。
他にも別売になるけれどUSB-C一本で接続できるというのも大きなメリット。
11.6インチサイズ、重量735gと軽々持ち運べるサイズなので接続がシンプルなのは嬉しい。使わないときはさっと取り外してどこかに立てかけて収納すれば良いし、パソコンのインターフェイスも潰さなくて済むしメリットは多い。
逆にイマイチなのはファンクションキーがボタンタイプしかないところ。これまでダイヤル式のファンクションキーを多用していたのでここの不便さは否めない。でもこれまでダイヤル式のものを使ってこなかったユーザーであれば問題ない。
総合してスペックには大満足。手軽に出し入れできるし、価格も2万円前半と手を出しやすい。普段から手首を使って描くタイプで大きなキャンパスが不要な方、初めての液タブ挑戦者、デスクスペースが限られている方などに特におすすめしたい液タブだ。
Amazon、楽天市場などの現在の価格はこちらからどうぞ!