HUION2020年新発売の23.8インチ液晶ペンタブレットを実機レビュー。10万円を切る価格で購入できる大型液晶液タブだがバッテリーレス筆圧ペンの描き心地、視差、細かい文字を書いての反応速度などを検証した。書き心地を動画でも紹介している。中華大型液タブに興味のある方に参考にしてもらいたい記事。
HUION Kamvas Pro 24|10万円で購入できる大型液タブ
HUIONから発売された23.8インチの大型液晶ペンタブレットKAMVAS Pro24をレビューでご紹介する。まず最大の特徴といっていいのがコスパの良さ。発売開始の時点で、価格は約10万円。ちなみにWacom Cintiq Pro24の価格が26万。この価格帯を聞いて「中華製の液タブは安いだけで実際は使えないんでしょ。。。」と感じるかもしれない。
いやいや今はそうでもないのだ。ペン筆圧感知レベルはCintiqProと同じ8192レベル、画面解像度も2560×1440(QHD)とスペックはワコムに引けを取らない。これから実機の画像もいていただけるけれど作りも精巧。一昔前の中華製品しか見ていない方にはぜひチェックしてもらいたい。
➡️現在の価格はHuion公式ストアでご覧いただける。
早速HUION Kamvas Pro 24の開封から使い出すまでをレビューでご紹介。
HUION Kamvas Pro24の開封レビュー
まずは梱包箱。可愛いデザインでいいぞ!しっかりと梱包されていて安っぽさは全く感じない。ちなみにHUIONは中国深センのメーカーだけれど、日本や韓国だけではなく欧米マーケットでも販売されている。
続いて梱包されている製品を全て出してみた。
- 液タブ本体
- スタンド(スタンド取り付け用ドライバー)
- バッテリーレスペン
- ペン立て(ペン替え芯10本内臓)
- HDMIケーブル
- VGAケーブル
- USBケーブル
- 電源ケーブル、ACアダプター
- 3本指グローブ
- クリーンングクロス
- クイックスタートガイド
ということでパソコンさえあればすぐに始められるようになっている。液タブ本体のサイズ感を見てみよう。
液晶サイズ | 23.8インチ |
解像度 | 2560×1440(QHD) |
視野角 | 178度 |
アスペクト比 | 16:9 |
表示角 | 178° |
表示色 | 1677万色 |
➡️現在の価格はHuion公式ストアでご覧いただける。
実際に設置すると液晶23.8インチの存在感はすごい。解像度もQHD2560×1440あり作業領域の広さに感動だ。視野角も178度ありに少し角度をつけて画面を見てもそれほど色の変化は感じなかった。
本体の裏側を見てみよう。
本体裏側にはスタンドを取り付けるためのねじ穴と排熱用の穴が空いている。スタンドは付属しているが、他メーカーのスタンドが取り付けられるように2種類のサイズに対応。
本体裏側から見て左側に電源ポート、映像ポートが付いている。
対応の映像ポートは、DisplayPort、HDMI、VGA。右端に見えるのがパソコンと接続するためのUSBポート。パソコンからの映像情報は映像ポートを通して、ペンの動きはUSBを通して液タブに伝わるようになっている。
本体に付属されている映像ポートはHDMIとVGAのみなので、パソコンにDisplayPortしかない場合は別途購入が必要だ。ちなみにHDMIポートだがパソコン側に必要なのはHDMI出力ポート。一体型PCなどではHDMI入力ポートしかない場合があるので事前にチェクしておこう。
HUION KAMVAS Pro24付属のペン
ペン筆圧レベル | 8192レベル |
傾き検知 | あり 60度 |
読取可能高さ | 10mm |
読み取り精度 | ±0.5(中央) |
付属のペンは筆圧8192レベル対応。現時点の液タブ業界で最高位スペックとなっている。傾き検知にも対応しており高いペン追従性能も期待できる。
実際に持ってみるとこんな感じ。
ペンのグリップにサイドスイッチが2つ付属。少し太めの設計で長時間の使用でも疲れにくくなっている。ペンのグリップ部分はゴム素材。こちらも安っぽさを感じることはない。
では実際に使ってみての描き心地、ペン先と描画位置の視差などを見ていこう
HUION 24インチ液タブの実際の描き心地
実際に書いてみて感じるのは、「画面でか!」というもの。当たり前だけど24インチクラスの液タブの作業領域の広さは半端ない。上の画面では一緒にTwitterを開いて画面の3分の2くらいしか使っていないがそれでもかなり大きなキャンパスを開けている。
A4の用紙を画面においたときの画像がこちら。
16インチの液タブと重ねてみるとこうなる。
ということで画面はめっちゃ広い。普段24インチの液晶を使っているけど、液タブの24インチとは感じ方が全然違う。液タブだと画面に顔を近づけて描画するので大きさをダイレクトで感じるからだ。
Kamvas Pro24インチの視差
液タブで気になるのはやっぱり視差。液タブの構造上ペン先とディスプレイ内の描画される部分との間にディスプレイガラスがはさまるので多少の視差はどうしても生まれてしまうのだ。
まず実際に書いている姿勢の目線から撮った画像がこちら。
こうしてみるとほぼ視差はないように見える。画面中央に書いているが、真上から見ると大きな示唆はない。
次に少し角度をつけてみてみる。顔を近づけて真横に近い角度から見るとこう見える。
こうしてみるとペン先から描画位置までの視差を確認できる。ペン先が浮いているように見えるが実際はディスプレイにペン先が接着している状態だ。
「わっ視差あるなー」と感じるかもしれないが、24インチの液タブとしては優秀だ。液晶が大きくなるとそれだけ視差も大きくなるのだが、HUION Kamvas Pro24はそこまで大きな視差を感じなかった。
ジッターのブレをチェック
ジッターとは液タブで線を引いた時に見られる「線の揺らぎ」のこと。一部の液タブでまっすぐ線を引いているのに線が波打って描画されるものがある。特にゆっくり線を斜めに引くと見られるものだ。こちらをチェックしてみた。
こういう形で定規を置いてゆっくり線を引いてみた。線の画像がこちら。
線を細く設定してゆっくり書いていくと、ほんのすこーしだけジッターが見られるようだ。
HUION大型液タブ Kamvas Pro24の実機レビュー動画
実際に使ってみての動画を見てみよう。Twitterで発信している。
【HUION 新型液タブ KAMVAS Pro24 実機レビュー】
・液晶23.8インチ(解像度2560*1440)
・バッテリーレスペン(筆圧8192、傾き検知あり)
・価格10万円細かい文字を早く書いてみて分かった描画能力の良さ!
レビュー詳細記事はこちら
➡️https://t.co/IfUvOohE7Y#HUION #液タブ pic.twitter.com/6opFhgTGaS— Pentablet Club (@PentabletClub) June 22, 2020
ペンの追従性能や筆圧感知の様子を見ていただけるかと思う。追従性のはパソコンの処理性能にもよる部分だが Kamvas Pro24は十分使えるレベルだと感じた。特に細かい文字を早く書いている動画があるが、しっかりとペン先がついてきてストレスなく描画できたので非常に優秀だということだ。
ということで実際に大型液タブHUION Kamvas Pro24を実機レビューでご紹介した。
- 24インチ液晶、QHD解像度、最高位スペックのペンで描画できて価格10万円。
初めての液タブ購入ならここまで大きな液タブは必要ないかと思うが、これまで少し小さめの液タブを使っていて、大きな液晶のものも使ってみたい!という方にはぜひおすすめしたい。
全ての絵師が一度は夢見る20インチ以上の大型液タブが10万円ほどで手に入れられるようになった。一昔前なら20万円オーバーの製品しか選択肢がなかったわけなので、ユーザーとしてはうれしい限り!現在の価格はこちらからご覧いただける。
➡️現在の価格はHuion公式ストアでご覧いただける。
最後にスペックをまとめた一覧。
液晶サイズ | 23.8インチ |
解像度 | 2560×1440(QHD) |
視野角 | 178度 |
アスペクト比 | 16:9 |
表示角 | 178° |
表示色 | 1677万色 |
ペン筆圧レベル | 8192レベル |
傾き検知 | あり 60度 |
読取可能高さ | 10mm |
読み取り精度 | ±0.5(中央) |
スタンド調整角度 | 20°〜80° |
映像インターフェイス | HDMI, DP, VGA |
本体寸法 | 659 x 391 x 25mm |