HUION Kamvas Studio とは|液タブ + Winタブレット
HUION Kamvas Studioとは、HUION液タブのフラッグシップシリーズ。特徴をサクッとまとめる。
- Windows OS搭載タブレットPC
- 筆圧8192、傾き検知±60°液タブ機能を搭載
Windows OS搭載のタブレットPCで代表的なのはMicrosoft Surface。こちらにもSurfaceペンが搭載されていてペンで描画できる。ただはっきりと違いもある。
Microsoft Surface | Kamvas Studio | |
---|---|---|
ペン筆圧 | 4096レベル | 8192レベル |
ペン形状 | 細め | 太め |
Surfaceは本格的なデジタルペイントを想定して設計はされていないようだ。筆圧感知は4096レベル、ペンの形状も細めの設計でプロ向けの液タブに搭載されているようなデザインではない。
この点Kamvas Studioには液タブメーカーHUIONのプロ向けのペン、技術が搭載されている。さらにKamvas Studioにはスタンドが付属している。堅牢で傾き角度を細かく調整できるスタンドは長時間ペンで作業するなら必須のアイテム。
つまり、Kamvas Studioはデジタルペイントに特化して設計されたWindowsタブレットだ。
Kamvas Studio 16 / 24のスペック・特徴
Windows PCとしての性能
まずKamvs Studio16に搭載されているCPUはIntel® Core™ i7-1165G7。スペックはそれほど良いわけではない。Lenovo IdeaPad Sli 360iに搭載されていて、14インチのPCとしての販売価格は現在10万円程度。グラフィックスのIntel® Iris® Xe GraphicsはCPUに内蔵されているタイプのもの。
Kamvas Studio24にはIntel® Core™ I7-12700Fを搭載。2022年にゲーミングCPUとして発売された。2023年現在でも十分な性能を持つCPUで、ゲーミング PCとしても使えるレベル。グラフィックとしてNvidia GTX1650も別で搭載されている。
Kamvas Studio 16は、ペイントソフトを動かすには十分な性能を備えているけれど、それほど高いわけではない。手軽に買えるノートパソコンくらい。
Kamvas24は、ゲーミングPCとしても使えるくらいの性能を備えているので、イラストはもちろんのことゲームや動画編集などもガシガシとこなせる。
液タブとしての性能
液タブとしてのスペックは2機種ともまったく同じ。現在のプロ向けの液タブと同じ最強のスペック値だ。画面解像度も2560*1440と高いし、フルラミネーションディスプレイなのでペン先と描画位置の視差も抑えられている。
さらに両機種ともタッチ機能に対応。指でタッチしても操作できる機能で、現時点ではプロ向けの液タブの中でもごく一部にしか搭載されていない。
さすがペンタブ、液タブメーカーHUIONの製品だけあって、描画性能は申し分ないレベル。というかプロ向けの液タブの性能をそのまま移行しているイメージだ。
両機種の詳しいスペック表がこちら。
Kamvas Studio 16 (KS1601) | |
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CPU | Intel® Core™ i7-1165G7 |
グラフィックス | Intel® Iris® Xe Graphics |
RAM | 16GB DDR4 |
ストレージ | 512G SSD |
カメラ | 5.0MP(前面カメラ) 8.0MP(背面カメラ) |
インターフェース | USB-C×2 3.5mmオーディオジャック×1 |
液晶サイズ | 15.8 インチ |
解像度 | 2560 x 1440 (16:9) |
色域 | 100% AdobeRGB |
ペン筆圧 | 8192レベル |
傾き検知 | ±60° |
読取可能高さ | 10mm |
タッチ機能 | あり |
フルラミネーション | あり |
本体サイズ | 384 x 234 x 11.9mm |
重量 | 1.7kg |
本体カラー | ダークグレー |
VESAマウント | なし |
Kamvas Studio 24 (KS2401) | |
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CPU | Intel® Core™ I7-12700F |
グラフィックス | Nvidia GTX1650 |
RAM | 32GB DDR4 |
ストレージ | 1TB SSD |
カメラ | 5.0MP(前面カメラ) |
インターフェース | HDMI×1、DP×2 Ethernet/LANポートRJ45×1 USB2.0×2、USB3.0×4 3.5mmオーディオジャック×2 3.5mmマイクジャック×1 |
液晶サイズ | 23.8 インチ |
解像度 | 2560 x 1440 (16:9) |
色域 | 99%sRGBカバー率 |
ペン筆圧 | 8192レベル |
傾き検知 | ±60° |
読取可能高さ | 10mm |
タッチ機能 | あり |
フルラミネーション | あり |
本体サイズ | 581.9 x 361.7 x 86.6mm |
重量 | 8.7Kg |
本体カラー | ブラック |
VESAマウント | なし |
HUION Kamvas Studioの価格
HUION公式ストアでの販売価格がこちら。
型番 | 価格 |
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Kamvas Studio 16 | 29万9,999円 |
Kamvas Studio 24 | 35万9,999円 |
今ならオプションとして7,499円の左手デバイス、キーダイヤルミニやバックが無料でついてくる。
Kamvas Studioを選ぶべき人とは?メリット・デメリット
デメリット
ご覧いただいた通り価格帯はかなり高い。この価格を出せばもっと高いスペックのPCとHUIONの同サイズの液タブを購入できる。
さらに液タブと一体型なのでパソコンとしての拡張性はない。ペイントソフトを動かせればいい!と割り切れば問題はないけれど、今後さらに高い処理性能が欲しくなった時に対応できないのはデメリットだ。
メリット
ただ液タブとしての機能は最上級。ここ数年の液タブを見ると、液タブとしてのスペックは現時点ですでにカンストしているようなのでこれからしばらくは第一線で使えるはずだ。
もう一つのメリットは、セットアップが簡単なこと。ドライバ類もすでにインストールされているようなので製品が届けばすぐに使い始められる。
そして特にKamvas Studio 16のメリットは持ち運びが簡単なこと。主な用途が持ち運んで外出先で使いたいユーザーに嬉しいポイントだ。重量も1.7kgと持ち運べる許容範囲内なので頻繁に持ち運ぶユーザーもストレスなく運用できそうだ。
まとめ
個人的には、Kamvas Studio 16のメリットを最大限活かせるユーザーなら購入を検討しても良いかもしれないと感じた。
16インチの液タブを持ち運んで運用するとなると、液タブとノートパソコン、それらを接続するケーブル、電源ケーブル、スタンドを持ち運ぶのはかなり大変。この点Kamvas Studioなら一台で全て解決できる。
Kamvas Studio 24の高い処理性能は魅力的。でも、それだけの処理性能を求めるユーザーにとってCPUやグラフィックボードを拡張できないのは正直厳しい。価格的に2、3年だけ使えればいいわけでもないので尚更だ。ただネックになっているのはコスト面のみ。コスト度外視で考えれるならこの機種ももちろんありだ。
現在の販売はHUIONの公式ストアのみのようだ。興味のある方はこちらがらどうぞ。