iPhone 15 Pro Maxに搭載されるという、ペリスコープカメラとは。誰に必要なカメラ?
ペリスコープカメラとは
ペリスコープカメラとは、スマートフォンなどに搭載されるカメラの一種。薄型デバイスに高倍率のカメラを搭載するために必須の技術だ。
一般的に、高倍率カメラはレンズとイメージセンサーを縦に積み重ねることで望遠レンズを実現している。望遠レンズと聞いてイメージするのはこんな長いレンズでは?
このように、望遠レンズの構造上、焦点距離を長くして倍率を上げるには縦のスペースが必要になる。
ペリスコープカメラは、薄型のデバイスでもできるだけ縦のスペースを生み出すための技術だ。簡単に説明するとレンズとプリズムを使って光を90度曲げることで、縦ではなく横に並べることができる。
この技術で、スマホの厚みの長さではなくて、スマホの幅分の長さを確保できるわけだ。
ペリスコープカメラのメリット・デメリット
メリットは、薄型のデバイスにも高倍率な望遠レンズを搭載できること。そして高倍率の望遠レンズでも画質が劣化しにくいことだ。
デメリットはレンズ、プリズムを搭載するための部品が増え、価格が高くなること。
そのためのiPhoneでは最高スペックのMaxシリーズのみに搭載される。ただAppleにとってはこれもメリットになるかもしれない。通常のiPhoneとiPhone Pro Maxシリーズの差別化ができた方が価格差をつけやすい。
iPhone 15 Pro Maxのペリスコープカメラでできること
iPhoneにペリスコープカメラが搭載されることで、撮影の幅もグッと広がる。遠くの被写体を大きく映すことができるので、コンサートやスポーツ観戦時で撮影できるシーンがグッと広がるはずだ。
他にも被写体と背景を大きく離す撮影も可能になる。より自然に被写体を際立たせる撮影もできるようになるだろう。
ペリスコープカメラは誰に必要?
スマホのカメラを本格的に使いこなしたいユーザーにとっては最高のスペックアップとなるはずだ。旅先での景色の撮影や、お子さんの運動会などのイベント時の撮影、コンサートでの撮影など使えるシーンはたくさんある。
iPhoneカメラに死角なしか
実はペリスコープカメラはすでに他メーカのスマホに搭載されている。例えば、
- Samsung Galaxy S22 Ultra
- Xiaomi Mi 12 Pro
などなど。
すでに高倍率の望遠レンズ搭載のスマホが出ていて、iPhoneとの機能の差別化の一つとして使われてきた。iPhoneよりもカメラの撮影性能が高く、幅広いシーンで使える魅力的なスマホがSamsungやXiaomiから発売されていた。
体感としてもiPhoneはカメラのハード面が強いわけではなくて、画像処理をするソフトが強い、という印象だった。
ただ、今回のスペックアップでiPhoneのカメラも望遠レンズに対応した。この機能を求めて他メーカースマホに魅力を感じていたユーザーもiPhone 15 Pro Maxが有力候補になるのでは?
これでiPhoneカメラに死角がなくなった、のかもしれない。