iPhone 15通常シリーズとiPhone 15 Proシリーズを差別化しているUSB-C 2.0とUSB-C 3.1 Gen2にはどんな違いがある?
iPhone 15シリーズのUSB-Cの違い
2023年9月に新発売されたiPhone 15。注目なのはLightningからUSB-Cへ変更されたこと。そして気になるのがUSB-Cポートの仕様に違いがあること。Proモデルと通常モデルでの違いだ。一覧がこちら。
iPhoneシリーズ | USB-C仕様 |
---|---|
iPhone 15 | USB-C 2.0 |
iPhone 15 Plus | USB-C 2.0 |
iPhone 15 Pro | USB-C 3.1 Gen2 |
iPhone 15 Pro Max | USB-C 3.1 Gen2 |
通常シリーズは2.0、ProシリーズはUSB-C 3.1 Gen2の対応となった。具体的にどんな違いがあるのか気になるとこだ。
USB-C 2.0とUSB-C 3.1 Gen2の違い
USBにもいろいろと種類があって非常にややこしい。USBの後に数字が書いてあったり、もはやUSBではなくてThanderboltと銘打っているけれど見た目は全く同じだったり…。
よくわからないUSBの種類、違いをチェックしよう。まずはiPhone15シリーズと、iPhone 15 Proシリーズの違いをまとめる。
USB 2.0 | USB-C 3.1 Gen2 | |
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データ転送速度 | 最大480Mbps | 最大10Gbps |
ということで、注目なのはデータ転送速度。その名前の通り、ケーブルを通して転送されるデータの速度の速さを表している。iPhoneからパソコンへ1GBに動画を送る時にどのくらい時間がかかるかを数値化できる。1GBのデータを転送する時にかかるおおよその時間がこちら。
規格 | データ転送速度 | データ転送時間 |
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USB 1.0 | 最大12Mbps | 約11分 |
USB 2.0 | 最大480Mbps | 約2分 |
USB 3.1 | 最大5Gbps | 約30秒 |
USB 3.1 Gen2 | 最大10Gbps | 約15秒 |
USB 3.2×2 | 最大20Gbps | 約7.5秒 |
Thunderbolt 3 | 最大40Gbps | 約3.7秒 |
ただ、こちらは理論値なので、必ずこの時間でできるわけではない。おおよそのイメージとして捉えてほしい。
まずはiPhone 15シリーズのUSB 2.0。実は転送速度はLightningポートと同じ。特別早くなるということは一切ない。
注目なのはiPhone 15 Proシリーズ。USB-C 3.1 Gen2のデータ転送速度はUSB2.0とは歴然の差がある。大きなデータを扱う時にかかる時間を大幅に短縮できる。通常モデルとProモデルで転送速度性能にはっきりとした差別化が図られている。
今回はUSB-C 3.1 Gen2へのスペックアップだった。Thanderbolt 3が搭載されるのでは?という期待もあったので、若干残念な結果だ。
USB-C 3.1 Gen2が必須と感じる人・そうではない人
USB-C 3.1 Gen2の最大のメリットは転送速度の速さ。ということで、必須と感じるのはこんなユーザー。
- 頻繁に大きなファイルを転送する必要がある
iPhoneで動画を撮影して、Macで動画編集したいユーザーも多いはず。例えばiPhone13Proで可能な4K 10-bit ProResで撮影すると1分で6GBになってしまう。
そう考えるとさらに高機能になるiPhone15で動画をガシガシ撮影してパソコンに転送するためにはUSB-C 3.1 Gen2が必須と感じそうだ。
これまでは、LightningケーブルかAirDropで転送していたところを、より高速で安定したUSB-C 3.1 Gen2を通して有線で転送できるのは大きな魅力だ。AirDropはWifiの転送速度に依存していたり、接続が不安定になることがあったりと不満を感じるユーザーも多かったので嬉しいスペックアップだ。
逆に必須と感じないユーザーは、上記したように撮影したファイルをiPhone以外で見たいと思わない方。
そもそもパソコンを持っていなくて、iPhoneのみで動画や写真を管理しているユーザーも多い。そうならThanderbolt 3にそれほど旨味を感じないかもしれない。
以上新型iPhone15に搭載されたUSB-Cの仕様の違いについてご紹介した。自分がiPhoneでしたいことを整理してから選べばベストバイができるはずだ。