急速充電とは?iPhone 15などを急速充電するために必要なケーブル・充電器の選び方。仕組みを理解して間違いない買い物をするための情報。
iPhoneの急速充電とは
iPhoneの急速充電とは、従来の(iPhoneに付属していた充電器)よりもさらに高速に充電できる技術。具体的にいうと、iPhone11を急速充電すると0%から50%までの充電は20分程度で完了。従来のものだと約1時間かかるところを半分以下で完了できる。
- 急速充電のために何が必要?
- 自分のiPhoneは対応している?
などなど急速充電に関係した疑問に答えていこう。
急速充電対応のiPhone一覧
まずは自分のiPhoneが対応しているかをチェックしよう。対応しているのは、
- iPhone8以降のすべてのiPhone
ということで、iPhone7以前のユーザーは残念ながら対応外となる。ちなみにiPhoneSE(第2世代)は対応している。
急速充電に必要なもの|仕組み
仕組みを詳しく理解する必要はないけれど、知っておくべき情報がこちら。
- 電力(ワット数)を上げれば高速充電できる
iPhone充電で目指すのは、ワット数を20Wまで上げることだ。ちなみにiPhoneに付属している充電器の対応は5Wまで。なので、20Wの充電に対応するために機器をグレードアップする必要がある。
充電のためのワット数を上げるために必要なものはこちらの2つ。
- USB-Cケーブル(PD対応)
- 20W対応の充電器(PD対応)
必要なケーブル、充電器の選び方をチェックしてから、おすすめの製品をご紹介する。
急速充電できるUSB-Cケーブルの見分け方
急速充電に必要なケーブルは、PD対応のUSB-Cケーブルだ。要素は二つあって、①USB-C、②PD対応、が必須条件。
USB-Cケーブルとは
画像で見るのがいちばん分かりやすのでこちらをご覧あれ。
形状が全く違うので見分け方は簡単だ。角ばっているのがA、丸まっているのがC。新しくて高機能な規格はUSB-Cの方で、急速充電に必要なのはこちら。ただ、急速充電に必要なのはPD対応のUSB-Cケーブルだ。
PD対応ケーブルとは|見分け方
PDとは、Power Diliveryの略。従来のUSBよりもより大きな電力供給が可能な規格のことだ。最大100Wの電力を供給できる。スマホやタブレット、ディスプレイなどの大型機器への給電に使われる。2014年にリリースされたUSB-Cと同時に導入されている。
ただ、USB-Cの中でもPD対応のものと非対応のものがあるのだ。そしてややこしいことにデザインでは全く見分けがつかない。なので見分けるためには、
- パッケージで「PD対応」かの確認が必要
ケーブルの外見だけでは見分けがつかないので、購入するときにパッケージや仕様書をしっかりと確認しよう。
他にもケーブルのパッケージでMFI認証かもチェック。必須ではないけれどMFI認証なら安心感が高い。
MFI認証とは
MFI認証とは、Made For iPhoneの略。Appleが定めている基準に達していることを確認済みだということ。Apple公式認定品なので安心して使用できる。何が何でもApple純正品が良いわけではなくて、むしろサードパーティ製の方が優秀なものもたくさんあるのだ。しかも純正品よりも価格は低い。
急速充電できる充電器の見分け方
続いて充電器。急速充電に対応している条件は、①20W以上対応で、②PD対応の充電器。
PD対応(USB-C)の充電器
ケーブルと同じく、PDに対応した充電器が必須。見分け方もケーブルと同じで、パッケージか仕様書、充電器本体にPD表記があるかで確認しよう。
PD対応の充電器はUSB-Cのみなのでご注意を!
20W以上に対応
充電器には出力の上限が何ワットなのかが記載されている。必要なのは20W以上。
それ以上であれば問題なくて、60Wでも50WでもOK。でもiPhoneは20Wが上限なので、どんなに大きくても結局はiPhoneの上限値で充電されることになる。コストを考えると20Wを選ぶのがおすすめ。
残念だけれど、少し前のiPhoneに付属していた充電器の対応は5W。今使っているのがこの画像のタイプの充電器なら買い替えが必要になる。
20Wに対応しているかどうかは、充電器のパッケージ、もしくは充電器本体に記載があるのでチェックしよう。この画像はMacBook Air(M1)の純正の充電器だ。
赤で囲っている部分に書かれているのが対応ワット数。この充電器の場合は「30W」となる。しっかりと規格をチェックして購入しよう。
急速充電のデメリットとは|バッテリーの性能が落ちる?
急速充電するとバッテリー性能が落ちる?
よく言われるのは急速充電はバッテリーに悪い、という噂。ただ、実際のところきちんとしたメーカーの充電器、ケーブルを使って普通に充電する分には急激な性能低下は起こらない。充電器やiPhone側で過充電などの異常状態にならないように設計されているからだ。
問題になるのは、規格外品などで規定値以上のレートで急速充電した場合。安すぎたり、どこのメーカーかよくわからない充電器は避けるのがベター。
急速充電は100%満充電まで速度が速いではない
iPhoneの急速充電は、50%充電までにかかる時間は20分程度。なら100%充電までは40分くらい?と思うけれど実はそうではない。なぜならiPhoneにはトリクル充電が採用されているから。
トリクル充電とは、充電容量80%以降は強制的に電流が抑えられて充電速度を落とす仕様のこと。目的はバッテリー保護のためだ。
ということで、デメリットとまでは言わないけれど急速充電で速度が速くなるのは大体80%くらいまで、ということを覚えておこう。
急速充電におすすめの充電器・バッテリー
iPhoneの急速充電に対応しているおすすめの充電器・バッテリーをご紹介する。
30W対応超小型充電器|Anker 511 Charger
PD対応、30Wに対応の充電器。一般的な30W充電器よりも70%の小型化に成功している。少し前のiPhoneに付属していたくらいのサイズ感で、30Wに対応しているのは嬉しいポイント。他のコンセントに干渉することもないし、持ち運びも便利で非常におすすめの充電器だ。
3ポート搭載充電器|エレコム 充電器
エレコム製のPD対応充電器。3台同時に充電できるタイプで、MacBookなど65W必要なタイプのものもにも対応している。
3ポート搭載小型充電器|Anker 737 Charger
ポートはUSB-Cが2個、USB-Aが1個搭載されている。MAX出力は120Wで、iPhoneを急速充電しながら、同時にPCの充電もできる。充電器のサイズも小さくて、一般的な96W充電器よりも約40%の小型化に成功している。
モバイルバッテリー搭載充電器|Anker 511 Power Bank
こちらは30Wに対応の充電器に加えて、5000mAhのモバイルバッテリーも搭載されている一体型のタイプ。
iPhoneを急速充電もでき、充電完了後はモバイルバッテリーの充電に自動で変更される。自分も同じタイプのものを使っているけれど、モバイルバッテリーの充電忘れが無くなるのでバッテリー運用がすごく楽になっておすすめ。
PD対応充電ケーブル|Anker PowerLine Ⅱ
PD対応のUSB-C to Lightningケーブル。価格は1 ,590円と少し高めだけれど、安全品質で安心して使えるケーブル。