XP-PEN 液晶タブレットの選び方

XPPEN 液タブ Artist Pro 14 Gen2 レビュー|Wacom,HUIONとの違い

XPPENから2023年9月に発売開始されたXPPEN Artist Pro 14(Gen2)のレビュー。Wacom,HUION液タブとの違い、以前のモデルとの違い、メリット・デメリットを検証。

XPPEN Artist Pro 14 (Gen2)の特徴

XPPENの液タブArtist Pro 14(Gen2)が発売開始された。これまでのモデルから大きくスペックアップした今年大注目の液タブだ。価格がこちら。

  • 価格:59,800円

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Artist Pro 14の特徴をまとめると、

  • 液晶:14インチ(縦横比16:10)
  • 画面解像度:1920×1200
  • 筆圧レベル:16384
  • 接続:USB-C一本でOK

ここ数年で一番大きなスペックアップ、変更が加えられている。

WacomやHUION液タブとの違い|差別化しているポイント

比較対象になるのは、日本でも人気のWacom,HUIONの液タブだ。他メーカーの製品と大きく違うポイントがいくつかある。

  • 14インチ(縦横比16:10)という絶妙なサイズ感

Wacom、HUIONともに小型から中型の液タブサイズのラインナップは、11インチ、13.3インチ、15.6インチのみ。

この間はどのメーカーも扱っていなかった。ここにきて14インチという中間に位置するサイズ間の液タブが登場した。

  • 筆圧感知レベルが大幅にスペックアップ

現時点で他メーカー液タブの最高筆圧レベルは8192。ここ数年はずっと変化がなかったけれど、今回のArtist Pro 14では倍の16384に対応した。ここも他製品と差別化しているポイントだ。

では実際使ってみての感想をレビューしていく。

XPPEN Artist Pro 14実機開封レビュー

梱包箱がこちら。Hermesのグローバルコンペティションのイラストレーターも務めたJiang Shan氏のデザイン。

梱包されているのがこちら。

  • 液晶ペンタブレット
  • X3 Proスマートチップスタイラス
  • ペンケース(替え芯9本同梱)
  • USB-C to USB-Cケーブル
  • 延長コード
  • 電源アダプター
  • USB-C to USB-Aケーブル(給電用)
  • 2本指グローブ
  • クリーニングクロス
  • クイックガイド
  • 保証書
  • ワイヤレスショートカットリモート(1 x USB-C to USB-Aケーブル/1 x レシーバー)

スペックを一覧でチェックしよう。

Artist 14(Gen 2)
ペン筆圧レベル16384
傾き検知レベル60°
画面サイズ14インチ
画面解像度1920*1200
本体サイズ359.30 x 268.57 x 19.31 mm
フルラミネーションあり
視野角178°
読取高さ10 mm
応答速度25 ms
搭載ポート1 x フル機能USB-C
1 x 3-in-1 USB-C

セットに含まれているのはUSB-Cによる接続のためのケーブルのみ。パソコンにUSB-Cポートがない場合は別売の3in1ケーブルを購入しよう。

液タブの背面に折りたたみ式のスタンドが内蔵されている。平らに置いた場合と2段階で調整できる。

付属のペンケースの質も高い。

外側は高級感のあるアルミ素材。個人的にこれまで使ってきた液タブペンケースの中で一番高級感があって質の高さを感じられた。中には替え芯と、新抜き用の穴、無線USB接続用のドングルが内蔵されている。

本体にショートカットキーがない代わりに左手デバイスが付属されている。

詳しい情報、レビューはこちらの記事で説明しているのでご覧あれ。

14インチ縦横比16:10のサイズ感

14インチディスプレイのサイズ感を見てみよう。

ディスプレイの縦横比が16:10なので、これまでの液タブとは若干異なっている。13.3インチの液タブを使っている様子がこちら。

HUION Kamvas Pro 13 2.5k 液タブ サイズ感

実際のディスプレイサイズの差は0.7インチと小さく思えるけれど、実際使ってみると使用感は結構違ってくる。縦に使える幅が広がったので、表示できるキャンバスがその分大きくできる

ディスプレイサイズ以外では、本体の外径サイズデザインもブラッシュアップされている。画像でわかるように液タブの下側のベゼル部分が広めにデザインされている

画像でわかる通り、ディスプレイの最下部に描画する時にも手のひらを置くスペースが十分確保できる

ここ数年の液タブはなぜかベゼルを狭くする方向に進んでいた。デザイン的にはスタイリッシュで良いのだけれど、使用感でいうと下側のベゼルは広めの方が理にかなっている。

筆圧16384レベルと8192レベルの差は?

XPPEN Artist Pro 14の注目ポイントである筆圧16384の描き心地をレビューする。

特に筆圧レベルが上がったと実感したのは細い線を描画するとき。より繊細なペンのタッチ、線の太さの調整ができるようになった。XPPENの新型ペンのON荷重がより軽くなったことも関係しているかと思うけれど、使い出した瞬間に感じられる変化だ。

フルラミネーションディスプレイなのでペン先と描画位置の差が少なく、より正確な線を引くことができる。

液タブのウィークポイントである線のジッターもチェックする。

ジッターとはゆっくり引いた斜めの線がゆらゆらと曲がって描画されてしまう現象のこと。液タブは縦横に惹かれたセンサーで検出しているので、斜めの描写に弱い。検証方法は定規を使って斜めに線を引いてみること。結果がこちら。

描画した線をかなり拡大して確認しても線の揺らぎは見られなかった。

XPPEN Artist Pro 14がこんな方におすすめ

以前のモデルとの違い|Artist Pro 14を選ぶ理由

これまでのXPPEN液タブとの大きな違いは、上記で挙げた通り筆圧レベルが向上したことディスプレイサイズ、縦横比が変更されたこと

  • コンパクトなサイズ感で使いやすい

14インチのディスプレイサイズはこれまでにないサイズ感だ。主流だった13.3インチよりも縦に広がったことで、描画できるキャンバス部分が広がった。でもそれほどスペースを取らないサイズ感で気軽に使える良さも残っている

  • 持ち運んでの使用は難しい

ただ持ち運んで外出先で使えるサイズ感ではなくなった。ベゼル部分が太くなったこともあって、本体外径サイズも大きくなっている。家の中で据え置きで使いたい方におすすめ

  • 描き味にこだわりたい方におすすめ

筆圧レベルのスペックアップも注目のポイント。描き心地にもこだわって選びたいユーザーも満足できるスペックとなっている。XPPENの中でもプロ向けのラインナップなので、本格的にデジタルペイントを始めたい方にもおすすめしたい。

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PentabletClub

Pentablet Clubはペンタブ、液タブに特化したレビューサイト。運営者NAKATAは液タブを追い続けて6年になるWebエンジニア。WacomやXPPEN、HUION等のレビュー、最新情報をいち早くシェア!2017年から各メーカー液タブをレビュー中。【レビュー総数 / ペンタブ:22台 / 液タブ:34台】