HUIONから最新液タブGT-221をお借りできたので開封レビューをご紹介する。筆圧8192レベル対応。IPS液晶解像度フルHDとねらい目の最新スペックだ。HUION液タブの新しい大型スタンダード液タブとなるか開封して使用しだすまでをレビューでご紹介。GT-221の描き味や描画能力を検証する。
HUION液タブGT-221|2017年8月発売開始
HUIONから21.5インチの液タブ最新製品が発売開始された。最大の特徴は筆圧8192レベル対応しているということ。そして指でなぞって拡大縮小などができるタッチ操作可能なファンクションキーが搭載されたことだ。
その他のスペックは前機種のGT-220と同様。抑えるところを抑えている優良スペックでおすすめだ。後ほど詳しくレビューしてお伝えするがポイントをまとめるとこうなる。
- 液晶21.5インチ 16:9
- IPS形式 視野角189度
- 解像度フルHD1920*1080
- 筆圧8192レベル対応
現在のAmazonでの最安値はこちらからご覧いただける。記事執筆時点で79,369円。同サイズのワコムCintiq 22と比べると半額以下の価格設定でコスパは非常に良い。
こちらの実機をHUIONさんよりお貸いただけたので実機レビューとしてご紹介する。注目するべきスペック仕様数値も見ていただきながら使用感をお伝え。詳細レビューを投稿している記事が少ないようなので購入検討にあたって参考にしていただければ幸いだ。
HUION GT-221 開封レビュー
HUIONは中国の液タブメーカー。代理店が日本にあるのでサポートも安心なのが特徴だが、発送はどちらにしても中国からなので美しい状態で到着するか心配なところ。ただ梱包は非常にしっかりとしている。上記が梱包化粧箱だがこの化粧箱を更に他の段ボールで梱包。更に中身をごっそりと出したのがこちら。
分厚めのスポンジで梱包されている。さらにこれらが厚さ約4mmのコンパネ木板に挟まれている。過剰包装に思えるくらいのしっかりとした梱包なので到着時にトラブルが発生する可能性は低そう。HUION製品のレビューを幾つもしてきたが梱包の頑丈さはどれも好印象だ。本体のサイズ重量がこちら。
本体サイズ | 本体外形 | 589*344*21mm |
本体重量 | 4.5kg | |
梱包重量 | 8kg |
GT-221 液タブ梱包内容
梱包されていた製品の一覧がこちら。
- HUION GT-221 モニター本体、スタンド
- Newly Dsigned Digital スタイラスペン(PE330) 2本
- ペンケース(替え芯、芯抜き内蔵)
- ペン替え芯 18本、ペン充電USBケーブル 2本
- 映像ケーブル(HDMI-HDMI、VGA-VGA)
- 電源ACアダプタ、電源ケーブル
- USBケーブル(本体-パソコン)
- 多言語対応マニュアル(日本語含む)
- ドライバCD
- グローブ、プラスドライバ
替え芯が合計18本付属しているのはうれしい。日本語のマニュアルも付属されており接続セットアップ方法が載せられているので初めての液タブデビューの方も安心して始められそうだ。そのほか注目のポイントを見てみよう。
HUION 液タブ GT-221 ディスプレイ本体
本体となるディスプレイを見てみよう。気になる仕様数値がこちらだ。
ディスプレイ | 液晶サイズ | 21.5インチ |
液晶形式 | IPS形式 | |
縦横比 | 16:9 | |
描画エリア | 476.64*268.11mm | |
解像度 | 1920*1080 | |
表示可能色 | 1670万色 | |
視野角 | 178度 | |
液晶輝度 | 250cd/m2 | |
入力ポート | HDMI,DVI,VGA |
液晶サイズは21.5インチとHUIONから発売されている液タブの中で最大サイズだ。解像度はフルHD1920*1080、IPS液晶と抑えるべき点をしっかりと抑えている印象。現時点でプロの漫画家の方でも十分使用できる仕様数値を実現している。
本体インターフェイスがこちら。
インターフェースがっ上部画像の上からみて、
- 液タブ-パソコン接続のUSBポート
- 電源ポート
- 映像入力ポート:VGA
- 映像入力ポート:DVI
- 映像入力ポート:HDMI
最新スペックの液タブになるとUSB Type-Cのものが増えているがこちらはVGA,DVI,HDMIを搭載。ある意味で一番安心して購入できるインターフェイスだ。
ファンクションキー:両サイドに10個+タッチバー
ファンクションキーは両サイドに10個のファンクションキーと、ファンクションバーが配されている。合計で20のファンクションキーがあるわけだが左右別々の機能を割り当てることはできない。
特徴的なのは中央に配されているタッチバー。指を滑らせれば画面のスクロールやズームを調整できる。より直感的に操作でき操作効率のアップにつながりそうだ。ファンクションキーのアップがこちら。
押すとカチカチと音がするタイプのボタンだ。タッチバーの反応も良くて快適に操作できた。実際に操作している動画もページ下部で公開しているので是非ご覧あれ。
このファンクションキーとタッチバーは前機種のGT-220になかった機能だ。
本体上部右側にOSメニューの操作ボタンが配されている。こちらで画像のコントラストや色温度などを調整できる。
付属スタンド|20度ー80度調節可
本体背面の画像がこちら。中央のねじ穴へ付属されているスタンドをネジで固定して装着する。ドライバーも梱包されている。
本体下部にすべり止めのゴムがついているのとスタンドも鉄製だということもありかなり安定している。少しの体重をかけても揺れることなく描画ができた。
GT-221付属ペン(PE-330)|筆圧8192レベル対応
このペンがGT-221の主な特色といってもよいだろう。今年に入りワコムから筆圧8192レベル対応のペンが発売され話題となった。これまでの最高スペックが2048レベルだっただけに一気に4倍へと進歩した。HUIONからもGT-191に続いて21.5インチサイズの液タブにも8192レベル対応のものが出てきた。主なスペック数値がこちらだ。
ペン | 筆圧レベル | 8192レベル |
反応レポート率 | 233PPS | |
読取可能高さ | 12mm | |
ペン重量 | 16.5g |
ペンのデザインはテール部分が細くなっており万年筆のようだ。充電式となっておりテール部分のポートへUSBケーブルを接続して充電するようになる。ペンは日本向けの製品にはサービスで2本付属している。電池切れで作業がストップということはなさそうだ。
重量は非常に軽い。充電式なので電池が内蔵されているが重さは他製品のワコムなどと全く同じ軽さを実現している。ペン先の沈み込みだが付属されているペンはGT-156と同じPE-330なので前回レビューした際の沈み込み検証の動画を載せておく。
HUION液タブGT-156レビュー
ペン芯の沈み込みを検証してみた
詳細はこちら → https://t.co/cKSlsvZZgX pic.twitter.com/Pn0t18zoNQ— Pentablet Club (@PentabletClub) 2017年4月28日
ワコム製品と比べるとペン先の沈み込みは深めだ。ただ沈み込み深い=悪というわけではない。ペンが沈み込みだした時点でペン描画の反応が出るのでより繊細な調整が可能ということでもある。液タブ初めての方であれば違和感なく始められるだろう。これまでワコムを使用していたユーザーも数時間で慣れるというケースが多い。筆者も個人的には後者で使いだして数十分で慣れるレベルの差だと感じだ。
GT-221 HUION 液タブの使用感レビュー
実際に設置して使用してみる。まず感じるのは21.5インチ液晶サイズの迫力と使い勝手の良さだ。やはり作業スペースは大きければ大きいほど便利ではある。A4サイズ用紙を置いてみるとこうなる。
A4サイズ用紙を横に置いたものをフルサイズで表示できる。縦でも3,4cmはみ出るがほぼすべてを表示しながら作業できる。全体を確認しながらかけるのはポイントだ。もちろん液タブの描画能力上作業途中でキャンパスをズームさせる必要はある。
そんなときに重宝したのが両サイドについているタッチ―バーファンクションキーだ。指を滑らせればキャンパスを拡大、縮小できるのでよりスピーディーに作業を進められる。実際に線を引いてみての動画を見てみよう。
GT-221描画レビュー動画
HUION GT-221 実機レビュー
筆圧8192レベルペンの描き心地レビュー動画
タッチバーでのズーム動作も検証詳細→https://t.co/feBJQnzQ6z pic.twitter.com/Awv7mlUInR
— Pentablet Club (@PentabletClub) 2017年8月22日
筆圧感度8192レベルはさすがで繊細な線の強弱をつけられる。ペン追従性能も問題ない。前機種でもこの点は問題なかったので引き続きにはなるがペン描画のスピードを極端に上げなければ十分使用できるれブルだ。
ペン先と描画位置のずれについては、ディスプレイ中央部ではほぼ感じない。ただ四隅へ近づいていくと角度によっては3mmほどのずれを認識した。この辺りはディスプレイサイズが大きくなると避けられない液タブ全体にいえるネックではある。
HUION GT-221を使用してみてのレビューまとめ
最大のポイントは筆圧8192レベルに対応したということだ。そのほかのペン操作感や液晶描画能力は前機種と同じとなる。実際に描画してみると使いだした瞬間に感じられる差というわけではない。が2048レベルのものと比べると線の太さの強弱が更に繊細に描画できる。
その他でいうと両サイドに配されているタッチバーファンクションキーも必須アイテムというわけではないが実際に使いだすと非常に便利。これだけを目的に買い替えを検討するほどのものではないがオプションとして非常にうれしい機能だった。
ペン沈み込みが深いとよく言われるHUIONだがワコムユーザーでも実際に使いだして数時間で慣れるレベルだ。もちろん今回液タブを始めて購入するという方は違和感なく始められる。ということで数ある液タブの中で今回レビューしたGT-221はこういった位置づけとなる。
初心者向け液タブラインナップで最高スペック
今回初めて大型の据え置きタイプの液タブを購入検討している。ただいきなりワコムの20万オーバーは厳しい。ただどうせ買うなら初心者向けの中でも使えるレベルの最高スペックのものを手に入れたい!という方へおすすめできる製品だ。
競合機種:2インチサイズダウンHUION GT-191
競合している同スペックの機種は同じくHUIONのGT-191だ。違いはこちら。
GT-191 | GT-221 | |
液晶サイズ | 19.5インチ | 21.5インチ |
ファンクションキー | なし | 10個+タッチバー |
価格 | 54,999円 | 79,364円 |
一番大きく異なるのは価格帯。2.5万円ほど21.5インチのGT-221が高くなっている。ただ他の筆圧レベル、画面解像度、ペン反応速度などは全く同じだ。できるだけ大きな液晶サイズ液タブが欲しいという方と、コスパ重視の方で選択肢は変わりそうだ。
現時点での上記2機種のAmazon最安値はこちらからご覧いただける。
以上HUIONの21.5インチ筆圧8192レベルの液タブGT-221のご紹介。現時点で初心者向けの液タブの中では間違いなく最高スペックの液タブだ。10万円を切る価格帯でこの仕様を実現しているコスパも最高のおすすめ製品だ。購入検討の参考にしていただければ幸い。