2023年に発売されるワコムのWacom One ペンタブレット。Wacom IntuosやほかメーカーのXPPENやHUIONのペンタブと何が違うのか。スペック、価格をチェックしてベストバイを目指すための情報。
Wacom One ペンタブレット|2023年最新モデルスペック
まずは発売日、価格の情報。
- 発売日:2023年9月13日
価格はケーブル、ペンが付属するかどうかで決まる。
付属品 | 価格(税込) |
---|---|
ペンタブ本体のみ | S:8,800円 M:14,630円 |
ペンタブ+ペン +ケーブルセット | S:15,180円 M:22,880円 |
スペック
スペックを一覧でチェックしてみよう。
Wacom One | Sサイズ | Mサイズ |
---|---|---|
外形寸法(W x D x H) | 188 x 141 x 8mm | 252 x 181 x 8mm |
質量 | 0.2 kg | 0.35 kg |
読取可能範囲 | 152 x 95mm | 216 x 135mm |
以下は全て同じ | 以下は同じ | 以下は同じ |
筆圧レベル | 4096レベル | |
傾き検出レベル | ±60レベル | |
読取分解能 | 最高0.01 mm (2540lpi) | |
読取方式 | 電磁誘導方式 | |
ペンサイドスイッチ | 2つ | |
タッチ対応 | なし | |
エクスプレスキー | なし | |
接続 | USB Type-C、Bluetooth |
まずペン描画性能は、前機種と同じく筆圧4096レベル、傾き検知±60レベル。ワコムの初級中級者向けの基本的なスペックとなっている。ペンの反応がある読取可能範囲も前機種と同じサイズだ。
他にも注目のポイントはバンドルソフト。購入すれば10種類以上のペイント関係のソフトを無料で利用できる。一覧がこちら。
- CLIP STUDIO PAINT PRO(3ヶ月ライセンス)
- Magma(プロバージョン、3ヶ月ライセンス)
- Serif Affinity Designer(3ヶ月ライセンス)
- Serif Affinity Photo(3ヶ月ライセンス)
- Serif Affinity Publisher(3ヶ月ライセンス)
- Bamboo Paper プロパック
- Kami(12ヶ月ライセンス)
- Explain Everything(3ヶ月ライセンス)
- Wacom Note
- Foxit PDF Editor(12ヶ月ライセンス)
- Limnu(3ヶ月ライセンス)
- Collaboard(3ヶ月ライセンス)
- SkillShare(3ヶ月ライセンス)
- Shapr3D(3ヶ月ライセンス)
クリスタなどの定番ペイントソフトから、Sharp3Dなどの3Dペイントソフトまで幅広い用途で使えそうだ。
Wacom One 2023年モデルの特徴
- 好みで選べる接続方法
前機種と比べて最大の、というか唯一のスペックアップのポイントはBluetooth接続に対応したこと。USBケーブルを使ってか、Bluetoothでかを好みに合わせ選べるのは大きな特徴の一つだ。
- 好みで選べるペンのデザイン
自分の好きなデザインにカスタマイズできるペンもあたらなポイント。ペンのグリップ部分と、上部のカラーを選べるようになった。他にもペングリップ部分の太さも好きなタイプから選べる。スタンダードな従来のペンタブペンの太さ、鉛筆の太さ、Dr.Gripと同じ太めのものなどがある。
2023年モデルWacom Oneペンタブレットの主な特徴は、ペンタブとしての描画性能ではない。より手軽に接続できて、より可愛いデザインでペンタブライフを楽しむためのスペックアップのようだ。
2023年モデルWacom Oneペンタブを他ペンタブと徹底比較
ワコムの前機種ペンタブレット Intuosとの違い
違いは画像をチェックしてもわかる通り以下の3つ。
- 外径サイズがよりコンパクトに
- エクスプレスキーがない
- Bluetoothに対応
使用感に直接関係がある変化は、Bluetoothに対応したこと。これまではUSBドングルを使っての無線接続だったけれど、Bluetoothでより手軽に接続できるようになった。
そのほかは、上部の画像でもわかるけれど、エクスプレスキーがなくなったことで本体外形サイズがよりコンパクトになっている。デスクの広さが限られていても使いやすい。
逆に前機種と変わらないことも。
- ペン反応がある読取範囲
- ペン描画能力(筆圧レベル等)
ということで、今すでにWacom Intuosを使っている方にとっては、買い替えを検討するほどの大きな変化ではない。
他メーカーのペンタブとの比較
XPPENのDeco MWと比較してみよう。
Wacom One Mサイズ | XPPEN Deco MW | |
---|---|---|
外形寸法(W x D x H) | 252 x 181 x 8mm | 260*150*88mm |
質量 | 0.35 kg | 0.311 kg |
読取可能範囲 | 216 x 135mm | 203 x 127mm |
価格 | 22,880円 | 8,250円 |
筆圧レベル | 4096レベル | 8192レベル |
傾き検出レベル | ±60レベル | ±60レベル |
ペンサイドスイッチ | 2つ | 2つ |
タッチ対応 | なし | なし |
エクスプレスキー | なし | 8つ |
接続 | USB Type-C、Bluetooth | USB Type-C、Bluetooth |
大体同じサイズ帯のペンタブレットだ。XPPENの中ではプロ向けではなく、初心者向けのラインナップの製品。同じくBluetooth接続にも対応している。価格とスペックを比較するとワコムの半額以下で購入でき、しかも筆圧レベルも倍の8192レベルに対応、エクスプレスキーも8つ搭載されている。
ペンタブはパソコンとは違ってスペック値だけで性能の全てを表すことはできない。ペンやペンタブ描画部分の質感、ドライバの安定性なども使い心地に加味する必要がある。数十年間日本唯一のペンタブメーカーとして開発販売を続けているワコムペンタブレットの完成度は高い。コストはかかるけれど、描き心地やサポートの安定感にこだわって選びたい方にはWacom Oneをお勧めしたい。
ただ、ここ数年メキメキと製品の質を上げているのがXPPENやHUIONといった中国のペンタブメーカー。特徴はコスパの良さ。見ていただいた通り、スペック値は高いけれど価格はワコムの半額以下という最強コスパ。詳しい製品の情報はレビュー記事からご覧あれ。